共に一度だけのデータに基づく比較で正確だと言えませんし、あくまでも私、個人の視点からの感想であり、決してどちらかのタイヤが良くて、どちらかが劣っているという批評ではありません。
下記のリザルトは私がMiToでアルファロメオチャレンジ統一戦でネオバ08とクムホV700を履き比べてみたものです。サーキットはともに富士スピードウェイとなります。
2011年12月25日 8周総合タイム17’50.380 ベストラップ2’12.526 ネオバ08使用。(塗色:ホワイト)
2012年12月24日 8周総合タイム 17’49.754 ベストラップ 2’10.968 クムホV700使用。(塗色:グリーン塗り替え)
2011年のレースでネオバ08を装着しての8周のトータルタイムと2012年のレースでクムホを装着しての8周のトータルタイムの差は僅かに0.624秒。
1年かけて仕上げていきましたので車の仕上がりは2012年(クムホ装着時)のときの方がはるかに有利だったと思います。しかし2012年のこの日は小雪まじりの天候でドライとはいえ、ベストの路面状況ではありませんでした。なので一概には比較できませんが、ほぼ互角だったと言えるかも知れません。
特筆すべきはベストラップの違いとなります。その差1.5秒。
クムホは一発、熱が入るとカッキーンとバカ速なタイムが出ます。ひっくり返しに言うと熱が入る前のクムホはダメダメです。しかしリザルトが全てのこの世界で、ベストが2分12秒と10秒では大きな違いになります。
遅いラップタイムはリザルトに残らないわけですから、後日、リザルトを見た人が「アイツ、マジかよ!2分10秒かよ!」という具合なわけで。
本人もベストタイムが出て大喜びで「クムホ最高!」なわけなんです。
ただ、熱が入って食っていると思いきや、リアには十分に熱が入っていなくて、ひやっとする局面も。
一方、ネオバはスタートでちょっと空転気味に、タイヤスモークをちょっと出してあげる感覚でいって、1コーナーでバツんとフルブレーキして熱を入れたら、そのままアクセルをバンバン踏みまくってロケットスタート。終盤も熱ダレすることなく、見事に毎ラップ2分12秒台。安定の走りです。
結論を言うと、それぞれポジティブな部分とネガティブな部分が混在していて、ライフやコストの面も含めて総合的な判断はその人次第なんでしょうね。
ちなみに私は去年1年間アバルトでダンロップ ディレッツァZⅡを使っていました。理由はグリップ、熱の入り、熱ダレ、ライフ、コスト、そして雨天時のグリップ性能の総合的判断でした。そして決定的なことはアバルトは2周も走ると吸気温度が上がって制御が入って出力が低下して、クムホに熱がギンギン入ってここぞという時に車がその特性にこたえられないからです。
茂木の12時間耐久レースでネオバを使いましたが12時間交換なしで行けました。また、タイムトライアル的なレースではクムホが有利だと思います。結局、絶対的なタイヤなどなく、TPOに応じて、ということなんでしょうか。